Sprint : Tuesday ( Design Sprint 2日目 )

こんにちは、Makuake UIデベロッパー 牧野 (@mackymakiosh) です。

Design Sprint二日目(火曜日)の翻訳・要約記事になります。

初日にブレストして出てきた問題点を解決することにフォーカスするのが2日目です。

一部意訳であったり、情報が不足している部分はSprint Bookから補足していたりするので、原文を読みたい方は最下部に記事とSprint Bookのリンクを貼っておくのでそちらをご覧ください。



本記事は、"Sprint : How to Solve Big Problems and Test New Ideas in Just Five Days"から内容を抽出してお届けしており、より深くDesign Sprintを学びたい場合には、Google VenturesのThe Design Sprintドキュメントをチェックすると良いかもしれない。


問題を理解することや今回のSprintのターゲットを選ぶのに1日使った後に、火曜日には、解決方法を考えることに集中する。この日はまずインスピレーションを得ることから始める : その後に既に出ているアイディアを混ぜたり、改善していくのだ。そして午後には、クリティカルシンキングを強調する「4つのステップ」に従って各メンバーがアイディアをスケッチしていく。同時並行で、ターゲットユーザーのプロフィールに近い、金曜日のユーザーテストにかけるゲストを探し始めるとよいだろう。

Sprint Bookでは、より詳細なインストラクションやBlue Bottle CoffeeがSprintを導入した際のスケッチが掲載されている。本記事の下部では、完璧な火曜日のスケジュールを記載しているので是非見て欲しい。そして、火曜日のアクティビティについて触れているこのビデオも忘れずにチェックしてほしい。



火曜日のスケジュール

注意 - スケジュールはアバウトなものなので、遅れても焦る必要はない。60 ~ 90分ごとに休憩をとることを忘れずに。(もしくは11:30や15:30など時間を決めて毎日休憩を取ろう)


10:00

❏ 軽いデモ

(画像 : Sprint Bookより)

ヒントになりそうなプロダクトを探して、参考になりそうな部分を軽くデモして発表しよう。一人あたり3分で発表しよう。その中から良いアイディアを抽出しホワイトボードにカンタンなメモを取って行こう。その場でいきなり具体例をあげるのも難しい場合もあるので、分析を月曜日の宿題にしてもよい。(96ページを参照)


12:30 (くらい)

❏ チーム分け

誰がどのマップの部分をアイディアスケッチするかを決める。もしマップ上で広い範囲をターゲットにしているなら、さらに細かく複数に分割してそれぞれに担当者を振ろう。ターゲット領域がとても狭い場合には、チーム全員でその箇所についてアイディアスケッチをすれば良い。チーム分けが決まったらランチに行こう。(102ページを参照)


13:00

❏ ランチ


14:00

❏ 4つのステップでアイディアスケッチ

まずはメンバーに『4つのステップ』について軽く説明をしよう。全員でソリューションに関してアイディアスケッチしよう。終わったら、まとめて、明日のためにとっておこう。(109ページを参照) 

1.Notes (メモをとる)

(画像 : Sprint Bookより)

部屋を歩き回ってホワイトボードを見てまわり、ノートに良いと思ったアイディアのメモを取ろう。解決策を考える上で使えそうなものはなんでもメモしておくのがポイントだ。もちろんここでは、前日に出た中長期目標やHow Might We?のアイディアなども含む。


2.Ideas (アイディアを出す)

20分間で解決策のアイディアを個人で出していこう。最も良いと思ったアイディアに印をつけておこう。(111ページを参考)


3.Crazy 8s (スピーディに8つのアイディアを出す)

(画像 : Sprint Bookより)

A4サイズの紙を8つ折りにして、それぞれのセクションに1つのアイディアを書いていく。ここでも個人フローで進めていく。各セクションは1分ずつだ。ここで言う"Crazy"はクレイジーなくらい早くという意味なので、煩雑になることは気にせずどんどんアイディアを書いていこう。同じ1つのアイディアに対して複数のソリューションを出すということを意識するとうまく回りやすい。(111ページを参考)

4.ソリューションをスケッチ


30~40分ほど。3枚のポストイットと1枚の紙を使って、ストーリーを持ったソリューションのスケッチをしてみよう。サービス設計をする際には、snapshotのように1場面を切り取るのではなく、コンテキストの中で各機能などを考えていくことが重要なため、この書き方は効果的だ。パッと見てわかるようにしよう。誰が書いたかはわからないようにしておく。キャッチーなタイトルをつけることも忘れずに。(114ページ参考)


このstoryboardは上から下に進む。一番上のフレームでは、ユーザーはコーヒーの入れ方を読む。2枚目では、レコメンドされたコーヒー豆をクリックしている。最後の3枚目では、コーヒー豆の詳細な情報を見つけている。
(画像 : Sprint Bookより)


重要なアイディア

・混ぜて良くしていこう

偉大な発明というのは、すべて既存のアイディアからできている(96ページ)

・誰もがスケッチできる(絵心は関係ない)

必要なのは長方形と言葉だけなのだから。(104ページ)

・抽象よりも具体が大事

スケッチすることで抽象的なアイディアを具体化して他のメンバーから評価されやすいようにしよう。

・ブレインストーミングは個人ワークにする。

ソリューションのアイディアを考える際には個人ワークにすること。(107ページ)


金曜のユーザーテストに向けてリクルーティング

❏ リクルーティング専門の人を一人つけよう

Sprint実施中、普通のメンバーよりも1,2時間働く時間は長くなる。

❏ Craiglist(アメリカの求人情報サイト)で募集しよう

広告を投入して幅広いオーディエンスに届くようにしよう。リンク先はアンケートページにしておく。

❏ アンケートを用意する

アンケートに答えてもらうことでターゲットユーザーかどうかを判別する。どのようなターゲットユーザーを求めているかを記載してはいけない。

❏ 人脈を使ったリクルーティング

すでにいる顧客や、事情通に話を聞きたければ、自分の人脈を使ってターゲットユーザーを見つける。

❏ 電話やメールを使ってフォローする

週を通じて連絡を取り、金曜に来れるかどうか確認をとっておこう。



完璧なSprintのガイドを読みたければ Sprint: How to Solve Big Problems and Test New Ideas in Just Five Days. をチェックしよう。各スケジュールごとの内容が詳細に書かれ、SlackやAirbnb、Mediumなどの具体的な活用事例が記載されている。Sprint Bookは下記のリンクから購入可能だ。

Young Donuts

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1コメント

  • 1000 / 1000

  • tsuyo4-nakamura

    2016.08.02 16:55

    「How might we」勉強になりました。 良い実例としてBlue Bottle Coffeeがありますが、なんとなく日本ではイマイチな感じがしています。 この辺の記事 https://sprintstories.com/case-study-blue-bottle-sprints-with-gv-f452789b8ecd#.h615edzsr 海外で流行ったものは無条件で受け入れる日本でイマイチになってしまった理由、原因って何だと思われますか?